速報!!第7回全国オオカミアンケート調査

<一般社団法人日本オオカミ協会 2013年12月11日>

第7回全国オオカミアンケート調査(2012/2013)速報:回答者数:15,085名

 

[目的]

この報告は第7回全国オオカミアンケート調査結果の速報です。詳細な報告は別途公表します。全国オオカミアンケート調査は「日本の森林生態系へのオオカミ再導入の是非」に関する世論を知ることを目的にして、今から20年前の1993年以来、3年間隔で実施してきました。今回は7回目にあたり、調査期間は2012年7月1日から2013年9月30日に至る一年余でした。アンケート集めは、日本オオカミ協会会員と協力者の方々によって行いました。

 

[公正性]

調査にあたっては、調査関係者の意向の影響を極力排除し、公正な回答を得るために、次のような禁則を設けました。

1)調査員の家族、親類縁者、親しい友人を回答者としないこと(調査者と無縁な不特定多数の人、公衆を回答者とすること)

2)調査場所は、道路、駐車場、公園、ハイキング道路などの公共の場を中心にすることが望ましい

この禁則に従うならば、回答者の選定は調査者の任意とし、系統的な抽出は実施しませんでした。したがって、調査の精度は回答者が多ければ多いほど良くなることが考えられます。アンケート回答者15,085名のうち、日本オオカミ協会を知っていたと答えた人は16%(2,471名)でしたので、本協会の存在が回答に目だって影響を及ぼしていたとは考えられません。

 

 

[回答者の人数と居住する地方及び地域]

回答者数:15,085名。うち女性4,453名(30%)、男性10,487名(69%)、不明145名(1%)で男性が女性の2倍でした。回答者の居住する地方は、四国の7,516名(50%)が最も多く、関東が4,643名(30%)と次ました。近畿930名(6%)、東海542名(3.6%)、中部467名(3.1%)、九州353名(2.3%)、中国201(1.3%)でした。東北と北海道はそれぞれ164名と101名、いずれも1%前後で僅かでした。この分布は、調査努力を反映したものであり、オオカミに関する関心度を示すものではありません。

回答者の居住地域(環境)は、都市69.0%、農山漁村28.6%、無回答2.4%でした。

 

[回答者の年齢分布]

回答者の世代でもっとも多かったのは30代29.3%でした。さらに20代21.8%、40代17.9%、50代12.1%、60台8.7%と続き、10代5.3%及び70代以上は4.2%と僅かでした。

 

[回答者の職業]

回答者の職業は、会社員62.0%、公務員2.4%、主婦6.3%、その他14.7%、無回答14.6%でした。その他には、教員、経営者、農業者、学生などが含まれます。無回答の多くは退職者であると考えられます。

 

[オオカミ復活に関する賛否]

オオカミ復活の必要性に関する回答のうち、「わからない」の45.7%(n=6893)が最多で、「復活賛成」の40.4%(n=6101)がこれに続きました。一方、「反対」は13.9%(n=2091)とはるかに低い値となりました。

これを性別で見ると、「賛成」に性差はなく(男40.7%、女40.0%)、「わからない」は女性(49.6%)が男性(44.1%)よりも5.5ポイント高い値となりました。「必要でない」は男性(15.2%)が女性(10.4%)を4.8ポイント上回りました(図1)。

HP1

[オオカミ復活に関する賛成理由]

オオカミ復活賛成者6,101名があげた賛成理由のうち上位4種のうち、最も多かったのは「生態系の保護のため」68.5%(n=4179)、「害獣駆除」40.0%(n=2440)が続きました。「絶滅種の復活は人間の責務」「生物多様性の保護」はそれぞれ33.0%(n=2016)、28.3%(n=1728)でした。これらの賛成理由が全回答者数に占める割合は、11.5~27.7%となり、オオカミ復活に賛成する世論の重要な構成要素であることがわかります。何よりも重要なことは、これらの意見は事実に照らして、また倫理的にも受け入れることができるでしょう。

 

HP2

[オオカミ復活に関する反対理由]

オオカミ復活反対者2,091名があげた反対理由のうち、最多は「人を襲う」41.6%(n=869)でした。これに次ぐのが「連れて来られるオオカミが可愛そう」35.4%(n=741)でした。さらに「家畜の害獣」「自然は安定している」が、それぞれ、21.0%(n=440)、20.0%(n=418)でした。これら三つの反対理由は、全回答者数に対する占める割合は数パーセント(2.8~5.8%)に過ぎず、誤解や感情にもとづくものであることは明らかです。世論としては、ごくごく少数派であるのは納得できます。

 

[オオカミに関する基本的な知識-1:日本でのオオカミの絶滅]

回答者15,085名中、「オオカミの絶滅を知っている」との回答は58.2%、「知らない」は41.6%でした。半数近い国民は未だにオオカミが絶滅したという事実を認識していないことがわかりました。

 

[オオカミに関する基本な知識-2:日本の絶滅オオカミとハイイロオオカミとの関係は]

回答者15,085名中、最多は「絶滅オオカミは現生のハイイロオオカミとは別種」45.4%(n=6850)でした。「両種は同種」は8.4%(n=1274)でした。「エゾオオカミはハイイロオオカミと同種であるが、ニホンオオカミは別種」は3.9%(n=589)でした。「わからない」との回答は二番目に多く、42.2%(n=6369)でした。

この結果と「再導入の是非」に関する結果を重ねてみました。「同種」との回答者の62.8%が再導入に「賛成」で、「反対」は10.6%でした。「異種」との回答者の42.4%が再導入に「賛成」であり、「反対」は14.1%でした。「同種かどうかわからない」との回答者の32.7%が再導入に「賛成」であり、「反対」は13.9%でした。「エゾオオカミはハイイロオオカミと同種であるが、ニホンオオカミは別種」との回答者の53.7%が再導入に「賛成」であり、「反対」は13.9%でした。

 

[オオカミ再導入に関する賛否の変動]

オオカミ再導入に関して、第1回目1993年の調査では、「反対」45%、「わからない」42%に対して「賛成」は12%であり、ほとんどの回答者はオオカミ再導入を支持していなかったことがわかります。その後、年々「賛成」は増加し、「反対」が減少し続け、2009年の第6回目調査では、賛否の割合が逆転し、「賛成」が27%、「反対」18%となりました。7回目の今回は、この傾向はさらに顕著となり、「賛成」は40%で3年前と比べて13ポイント増加、「反対」は14%で4ポイント減少しました。これに対して「わからない」は終始50%前後を保持し、今回も46%と大きな変化はありませんでした。

 

HP3

 

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