話題・意見 « 一般社団法人日本オオカミ協会

‘話題・意見’ カテゴリーのアーカイブ

訂正:オオカミフォーラム2016チラシ

2016 年 10 月 13 日 木曜日

日米独オオカミフォーラム2016のチラシの誤植訂正です。
JWA中国支部の問合せ先が間違っていましたので訂正お願い致します。

誤)082-278-1130
正)082-278-1103 又は携帯 090-8714-4505

どうぞ宜しくお願い致します。

コメントは受け付けていません。

『WWFジャパン』は『WWF』ではないのか?オオカミ再導入から目をそむける不思議な自然保護団体

2016 年 9 月 18 日 日曜日

JWAはこの秋、昨年に続いて米独の専門家を招聘してシンポジウムを開催する。(「日米独オオカミフォーラム2016」10/22~10/27 徳島、添田(福岡県)、広島、京都、横浜)
今回は、米国地質調査所(USGS)とドイツ・ゼンケンベルク博物館研究所からオオカミ研究者、ドイツのオオカミ保護に携わるNGOの担当者、そしてアメリカ・イエローストーンからはオオカミを20年間観察し、環境教育に携わってきた米国立公園局公認のネイチャーガイドを招聘し、米独のオオカミ研究及びオオカミを巡る人間社会の状況を報告し、日本の自然界のシカ増加と森林生態系の劣化という現状と対比して日本へのオオカミ再導入を考察しよう、という内容である。きわめて科学的かつ野心的な、日本の自然を考えるうえで必要な内容であると考えている。フォーラムを開催するにあたって様々な団体に協力を求め、後援を求めた。日本の自然保護団体の草分けであるWWFジャパンもその一つである。しかし、WWFジャパンからは、日を置かずして後援辞退の返事がきた。下記にその後援辞退の理由全文を紹介する。

「社会的には再導入は「移入種」を放つ事になり、家畜や人間に被害を与えないか、自然生態系に悪影響を及ぼさないかが問題となる。これらの法的・社会的課題を考慮すると、オオカミの再導入には解決しなければならない問題や課題が多くあり、今のところ具体的な対策には入れない段階にある。」(2016年8月4日 作成責任者 草刈秀紀)

この「辞退の理由」、正当な判断と言えるだろうか。せっかくオオカミ再導入についての公式な見解を披瀝していただいたのだから、この文章から、WWFジャパンの判断が正当かどうかについて論評してみたい。

まず冒頭で「再導入は移入種を放つこと」とある。ところがそこには、「社会的には」という限定もついている。では、社会的ではない科学的な判断はどうなんだ?という疑問が真っ先に頭をもたげる。
野生動物保護に関する国際的な専門機関IUCN(国際自然保護連合)が定義している「再導入」とは、ある種がもともと生息していた地域であったが,すでにそれが絶滅してしまった場所に,「その種のもともとの自然生息地・分布範囲の中で」その種を定着させるよう試みることである。
一方、過去日本列島に生息していたニホンオオカミは、DNA分析がなされてハイイロオオカミの一亜種であることがはっきりした。ハイイロオオカミは広大な北半球に分布するが、人間社会からの圧迫で生息地が半分程度にまで縮小した。元々の世界の分布図を見れば、日本列島も縮小した生息地の一部であることは明白である。もともと日本列島に生息していたハイイロオオカミを再び定着させる行為は、科学的には「外来種の移入」ではなく「再導入」なのである。
その科学的判断よりも、社会的判断の方が上に来る理由が、次に続く「家畜や人間に被害を与えないか、自然生態系に悪影響を及ぼさないかが問題となる。」という部分なのだろう。ではこの部分は正当と言えるだろうか。
WWFはヨーロッパでオオカミの保護活動を展開しているが、その公式見解を紹介しよう。WWFジャパンの回答とはまったく逆のことを言っているのだ。

http://www.wwf.eu/natureup/beauties_nature/wolf/faqs/
(WWF Europe Policy Office)

ここに書かれていることは、欧米の政府機関、自治体、NGO問わず、オオカミを保護し、復活を支援する組織なら共通している。欧米の野生動物保護NGOにとっては当然の内容だ。

【1】オオカミはめったに人を襲わない。事実そのような記録はほとんどない。自然の獲物が豊富にいる限り、オオカミは家畜を襲うようなこともない。

【2】オオカミの家畜被害は、伝統的な農業にとってリスクは小さい。適切な予防手段を適切なところに講じている場合には特にそうだ。オオカミと共存するためにうまく予防手段を使っている羊農家は多い。

【3】自然生態系にとっての重要性のため、また、オオカミという種の保護のため、彼らが故郷だと感じる適切な場所への再定着を許容するべきである。

この夏、オーストリアに134年ぶりにオオカミが復活して繁殖したという報道があった。WWFオーストリアの生態学者、Christian Pichler.からの報告である。その報告は、オオカミが復活したという喜びに満ちたものであり、人身被害や家畜被害を恐れるニュアンスなど微塵も感じられない。まして、日本より長い空白期間をもって自然生態系への悪影響を懸念する気配もない。彼は取材に対して、オオカミは危険な動物ではないと強調しながらこう応えている。

If you see a wolf, enjoy it.It is a unique experience.
「もしオオカミに出会えたら、その体験を味わって!めったにないことなんだから」

ヨーロッパでWWFはオオカミが適切な地域に広がるのを助け、生息数を増やそうとしている。WWFジャパンは、JWAへの回答を書くにあたって、WWFヨーロッパのこの見解を参照したのだろうか?WWFオーストリアに、復活したオオカミについての情報を照会したのだろうか?

このたびの回答でWWFジャパンは、「オオカミ再導入」には「解決しなければならない問題や課題が多くあり、今のところ具体的な対策には入れない段階にある」、だから後援はできないと結んでいる。
具体的対策にいたるまでにステップを踏むことが必要なのは当然であるが、踏むべきステップとは、まず科学的に正当な考えかどうかを検証し、正当であると判断したなら(欧米の研究成果を参照するなら、再導入は正当かつ必要不可欠であるのだが)、日本の現状と照らして必要かどうか、可能かどうかを検討、そして社会的に受け入れられるか、受け入れられるためには具体的に何をどうすべきかを考えるというのがスジであろう。
だが今回の回答を読む限り、WWFジャパンはWWFヨーロッパが踏まえている「科学的な」判断は見ていないか、知りながらあえて無視している。そして日本での必要性について考えることを放棄している。当然ながら社会が受け入れるために働きかけるつもりもないらしい。まして環境省の考えを変えようとは夢にも思わないのだろう。

HPによればWWFジャパンは、自らの活動の規範として「7つの行動原則」を掲げている。http://www.wwf.or.jp/aboutwwf/mission.html
その中にこのような原則がある。

「問題に取り組むに当たっては、入手し得る最高の科学的情報を用い、自身の取り組み評価を厳しく行なう」

しかしオオカミに関してWWFジャパンは、「入手し得る最高の科学的情報を用い」ることを拒絶している。

昨年、JWAが開催したシンポジウム「日米独オオカミシンポ」(2015年6月)に際しても、私たちはWWFジャパン事務局長あてに案内状を送付した。こちらとしては、現在世界のオオカミ研究のトップであり、IUCNオオカミ専門家会議座長を長年務めたD・ミッチ博士を招聘し、55年にわたる彼の研究成果を聞くことのできるめったにないチャンスを提供したのだが、残念ながらWWFジャパンからの公式な参加者はいなかった。今秋のフォーラムも、オオカミとシカ、それをとりまく生態系、人間社会との相互関係などなど最新の科学的情報を得ることのできるチャンスであるが、WWFジャパンは関心を示そうとしない。
イエローストーンの生態系にオオカミを再導入した結果、確認されつつある栄養カスケードは、彼らにとって最新の「最高の科学的情報」には当らないのだろうか?ドイツはじめ欧州24か国に復活・保護され、オオカミが住民と共存している様子は、彼らにとって不都合な真実なのだろうか?
WWFジャパンの会員証には、「会員は人類が自然と調和して生きられる未来を築くために日々行動する」との宣誓文が印刷されている。今の森林の様相はまさに、日本人が自らの国土を守り、自然と調和して生きていくためにオオカミの再導入による生態系の機能の復元が必要な緊急事態だ。しかし、WWFジャパンは、森林生態系からの警告に目をつぶり、肉食獣の復活には社会的な反発が予想されるからと、調べてもいない世論を盾に「考える」ことさえせず、科学者が提供する研究成果を見ようともしない。海外の同志の持っている材料さえ参照しない不思議な自然保護団体である。この問題に関してWWFジャパンだけが世界中のWWFの中で、科学的根拠もなく独自の路線を取ろうとしている事実を知ったら、4万人を超えるというWWFジャパンの会員は大いに困惑することだろう。
WWFジャパンには、世界的な自然保護団体WWFとしての本来のあり方に立ち戻って、日本の自然のあり様を真正面から見るようご忠告申し上げたい。それには、オオカミとオオカミ再導入について学ぶことが最も近道である。今回のフォーラムへのWWFジャパンの関係者、会員の来場を期待している。

2016年9月6日 一般社団法人日本オオカミ協会 常務理事 朝倉裕

コメントは受け付けていません。

日米独オオカミフォーラム2016

2016 年 9 月 14 日 水曜日

今年も行います「日・米・独オオカミフォーラム」
昨年に引き続き、今年もオオカミとその復活に関する国民の理解を得るためにフォーラムを行います。今年の重点地域は西日本。徳島(10/22)、福岡県添田(10/23)、広島(10/24)、京都(10/25)、横浜(10/27)の5都市です。
ゲストの専門家は米独から4名が来日します!(通訳付き)
参加費無料!多くの方ご参加をお願い致します!

※下記画像をクリックすると、PDFファイルが開きます。印刷して告知お願い致します!
日米独オオカミフォーラム2016

【テーマ】

1.オオカミへの恐れ解消
ヨーロッパと北米の具体的な事例と啓発活動実際例の紹介
2.オオカミによるシカ頭数調節と生態系保全
北米(イエローストーンを含むロッキー北部及び五大湖沿岸地方)
及びドイツでの事例紹介
3.オオカミの生態系及び生物多様性の回復
保全能力に関する具体的事例の紹介

【パネリスト】

シャノン・バーバーマイア
Shannon Barber-Meyer
シャノン・バーバーマイア (アメリカ)
学術博士。イエローストーンや五大湖地方のオオカミによるシカ類の頭数調節を研究。合衆国地理調査研究所(USGS)研究員。

 

スティーブ・ブラウン
Steve Braun
スティーブ・ブラウン(アメリカ)
イエローストーン、グレイシャー国立公園のオオカミやシカ類など野生生物と自然生態系保全教育、エコツーリズムを専門。Adventure Yellowstone, Inc.代表。日本語堪能。
 

マーカス・バーテン
Markus Bathen
マーカス・バーテン(ドイツ)
ドイツ自然・生物多様性保護連合(NABU:1899年設立、会員50万人)政策責任者。同連合“ウエルカム・ウルフ”プロジェクトリーダー。日本オオカミ協会招聘により2015年初来日、東京など5都市で講演。
 

カリーナ・ワーグナー
Carina Wagner
カリーナ・ワーグナー(ドイツ)
ドレスデン工科大学にて森林科学専攻。ゼンケンベルグ自然研究所・博物館研究員。オオカミの食性、シカ頭数調節など研究。

 

【コーディネーター】

丸山 直樹 Naoki Maruyama
農学博士。東京農工大学名誉教授。一社)日本オオカミ協会会長、専門は自然保護文化論、野生動物保護学。編著書「オオカミを放つ」「地球は誰のもの?」「オオカミが日本を救う!」など。シカ、カモシカ、ツキノワグマなど研究論文多数。オオカミを訪ねてポーランド、スペイン、ドイツ、米国、中国、モンゴルなど調査・訪問。

朝倉 裕 Hiroshi Asakura
一社)日本オオカミ協会常務理事。オオカミを訪ねてイエローストーン、内モンゴルなど訪問。評論「ジビエを食べればシカは本当に減るのか?」(フォレスト・ウインズ2016)など。著書「オオカミと森の教科書」訳書「ウルフ・ウォーズ」各地でオオカミ講演開催。

【日時&会場】

10月22日[土] 開演13:30-16:30
〔徳島〕ふれあい健康館(パネル展示あり)
徳島県徳島市沖浜東2丁目16番地〈地図〉
徳島市営バス「ふれあい健康館ゆき」松林直行
〈お問合せ〉佐伯雅子(JWA四国支部:TEL090-6282-9550)

10月23日[日] 開演14:30-16:30
〔福岡〕添田町民会館(パネル展示あり)
福岡県田川郡添田町大字添田517-1〈地図〉
添田駅から徒歩9分
〈お問合せ〉武貞誉裕(JWA九州支部:TEL090-2965-8081)

10月24日[月] 開演17:30-20:30
〔広島〕鈴峯女子短期大学 会議室(パネル展示あり)
広島県広島市西区井口4丁目6-18〈地図〉
広電宮島線修大付属鈴峯前下車北へ徒歩3分 山陽線五日市駅下車東へ徒歩15分
〈お問合せ〉新田由美子(JWA中国支部:TEL 082-278-1103 または 090-8714-4505)

10月25日[火] 開演18:15-21:00
〔京都〕キャンパスプラザ京都 4F第三講義室
京都府京都市下京区西洞院通塩小路下る東塩小路町939〈地図〉
京都駅烏丸中央口出て左へ徒歩5分
〈お問合せ〉物部礎(JWA近畿支部:TEL090-5057-1187)

10月27日[木] 開演13:30-16:30
〔横浜〕神奈川県民ホール 大会議室6F(パネル展示あり)
神奈川県横浜市中区山下町3-1〈地図〉
みなとみらい線日本大通り駅3番出口より徒歩8分
〈お問合せ〉白木登(JWA神奈川県支部:TEL080-5408-9775)
写真などのパネル展示は、11:00-13:30[隣接小会議室]

【後援】
ドイツ連邦共和国大使館、公財)日本生態系協会、伊豆ユネスコクラブ、NPO法人神奈川県自然保護協会、アカザを守る会、市民活動連盟キーストーンちば、NPO法人四季の森里山研究会、公社)徳島県労働者福祉協議会、公財)徳島県勤労者福祉ネットワーク、徳島新聞社、朝日新聞徳島総局、毎日新聞徳島支局、読売新聞徳島支局、高知新聞社、RKC高知放送、愛媛新聞社、コープ自然派しこく、四国放送株式会社、添田町教育委員会※1、大任町教育委員会※1、川崎町教育委員会※1、日田市教育委員会※1、北九州市教育委員会※1、田川市教育委員会※1、みやこ町※1、添田町※1、香春町※1、赤村※1、横須賀市教育委員会※2
※1 福岡フォーラムのみの後援になります。
※2 横浜フォーラムのみの後援になります。

【主催】
一般社団法人日本オオカミ協会

コメントは受け付けていません。


鹿の食害を考える ドイツに見るオオカミとの共生

当協会が紹介されています
(動物や自然を守ろう にて)

トカゲ太郎のワンダー・ワールド

Get Adobe Flash player