ミニミニオオカミミュージアム:師走の岡山市でも大成功!

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オオカミを正しく理解し、その再導入の必要性を国民に理解してもらうことを目的にした「ミニミニオオカミミュージアム」、夏の阿蘇に続いて、二回目は岡山市奉還町3丁目で開催しました。期間は師走の12月9日から16日の一週間。会場はJR岡山駅西口にほど近い庶民的な雰囲気の漂う、こじんまりした商店街の防災センター。展示スペースは8畳二部屋分の26平米。展示の中心は、シカの食害による森林の惨状を示す写真と説明パネル、オオカミに関する専門書、絵本、物語、オオカミグッズ、オオカミポスター。それに、オオカミやシカのミニフィギュアを用いたミニジオラマ「オオカミのテリトリー配置」、オオカミビデオなどの映像展示と盛りだくさんで、狭い展示スペースはたちまち賑やかに飾りつけが終わりました。オオカミ復活の必要性を十分に理解していただけたはずです。

初めは、どの程度の訪問者があるのか不安だったのですが、開館を翌日に控えての準備中、「オオカミ」の四文字に魅かれたのか6人の来場があり、熱心に説明を聞いてくれました。「これはいけるかも」と意を強くしての初日、入り口に置いた等身大の母仔オオカミ写真パネル(ドイツNABUからのプレゼント)を見て「いやー、かわいいー!」と飛び込んで来たご婦人を皮切りに、5時間ほどで33人の来場者があって、説明に大忙し。来場者が少ない日(たった二日)もありましたが、8日間の合計者数はなんと180人(小学生4、高校生10、大学生7、一般159)。予想を大きく上回る結果となりました。今や、オオカミの人気は急上昇。その分、期待も膨れ上がっているのです。来場者は30分前後を過ごされる方が多く、中には3時間もかけて隅から隅まで目を通される方もおいででした。

来場者の多くが、シカやイノシシなどの食害、森林生態系の保護に関心を持っていることがよく解かりました。特に農家や実家が農家の人の思いは切実です。 感想22通の中から、いくつか紹介すると・・・・。

1. 自分の住む地域にオオカミを放してほしい(日本で最初に)。

2. テレビ、新聞などマスコミは、真実の報道をしていないので、こうした企画

でー般の人に知らせてほしい。

3. オオカミを悪者にしてはいけない、人の手で殺したものは人の手

で復活させるべきである。二度と過ちを犯してはならない。

ちなみに、感想を述べた人たちの年齢は、10代3人、20代4人、30代1人、40代3人、50代8人、60代3人でした。若い人たちが少ないのは、仕事や育児で超多忙なのでしょうか。日本の今日とこれからを担うべき若い世代が社会を広く眺めるゆとりがないのは、憂慮すべきことです。オオカミの時代到来の暁には、のんびりと人生を楽しめるようになれば良いと願います。

来場者のオオカミ復活に関する賛否は、回答者34名中33名が「賛成」、1名が「わからない」でした。2

 地元の新聞にも小さいながらも催物の案内が掲載されました、県会議員一名の来場もあり、多くの人がオオカミに関心を抱き、その真実の姿を知る機会となったと思います。こうした、オオカミに関する世論の動向を関係行政は前向きに受け止めるべきだと思います。また、各地でミニミニオオカミ博物館が開催されることを望みます。人々に正しい情報を提供し、問題を深く考える機会を提供するのが博物館活動の役割なのですから。

以上

平成25年12月22日 岡山市   藤原 忍

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