触れる展示:オオカミの足跡って大きいぞ!

オオカミの足跡
一般の美術館・博物館の多くは、基本的に<見る>ための美術館・博物館です。展示物がガラスケースの中にある、あるいは「触れないでください」と書かれているミュージアムが多い中、地域の公民館において本物の作品や標本に触れる展示が企画され、日本オオカミ協会がオオカミ足跡のレプリカ(のレプリカ)を提供しました。

鈴が峰公民館は、広島市西部にそびえる標高312Mの鈴ヶ峰の中腹にあります。正面に厳島を眺望できる地域住民の憩いの場であり、井口台小学校や井口台中学校と隣接する校外学習の拠点でもあります。この公民館職員の発案で、『森の生態系を考える展示』が2017年12月1日から25日まで開催されました。日本オオカミ協会と広島修道大学とがこれに協力し、野生動物の骨格標本とオオカミの足跡のレプリカを用いた現代アート作品を出品しました。出品物は「触って」学習していただけるように作成・展示し、児童生徒が触ることで、少しづつ違った『オオカミのいた頃の森の記憶』が演出されたそうです。

骨格
骨格標本など(新田由美子、作成と提供):
オオカミ足跡レプリカのレプリカ(イエローストーンのオオカミの♀2歳、中国内モンゴル自治区のオオカミ)、トカラヤギ(♀頭蓋)、ノウサギ(頭蓋、長骨など多数)、ニホンジカ(♀頭蓋)、チョウセンイタチ(全身)、イノシシ(下顎ほか)、その他の骨格標本を、自由に触ることが可能。骨格テキストも閲覧可能で、興味次第で重量やサイズを測定可能。

オオカミの足跡、沼本秀昭、制作『森の記憶
オオカミ足跡(沼本秀昭、制作):
『森の記憶』と題する(落ち葉の中に、オオカミの足跡レプリカのレプリカ、野生動物の骨、空き缶やスニーカーの足跡を配した)現代アートで、骨、空き缶や落ち葉は自由に配置換え可能。

レポーター:JWA中国支部長 新田由美子

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