【オープンセミナー】ビエスチャディーの森でオオカミを調査。今、埼玉県の森を考える!
「ビエスチャディーの森でオオカミを調査。今、埼玉県の森を考える!」
ビエスチャディーの森はポーランドの東南隅に位置し、ウクライナとスロバキアに挟まれた嘴状の地域である。国境の帯状地帯では、森林は伐り払われ、集落は移転させられて、幅広い草原となっている。これに続く、トウヒとブナ、ナラなどの混交林では、伝統的に択伐林業が営まれており、どこで木を切っているのかわからない。ここは草原に縁取られた森林。ヨーロッパでもワイルドライフの宝庫である。多数の野鳥にアカシカ、ノロジカ、イノシシ、ハイイログマ、バイスン、ビーバー、カワウソ、アカギツネ、オオヤマネコが生息し、もちろん、オオカミも生息している。
講師の谷口美洋子氏は、東欧でも有数の自然豊かなこの森で、東京農工大学大学院在籍時代、オオカミの冬の栄養状態を研究した。その後、埼玉県の林業職として秩父や奥武蔵の森林を歩き続け、増え続けるシカの生息状況や植生被害を調査している。学生時代に調査していた日光に比べれば、埼玉県のシカ被害はまだ少ないが、植栽地によっては激害を受け、隣接する東京都と同様、土壌流出まで起きている地域もある。増え続けるシカを抑制しようにも狩猟者は年々手薄になるばかりだ。もちろん捕食者のオオカミは絶滅したまま。ビエスチャディの森と比べてみたら・・・・。
【講師】谷口美洋子氏 (埼玉の森林を考える会)
【日時】2015年2月28日(土)14:00~16:30
【場所】地球環境パートナーシッププラザGEOC
(渋谷区神宮前5-53-70、国連大学ビル1F)
【参加費】1000円
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