東海支部セミナー:オオカミ里山での共存

東海支部セミナー:オオカミ里山での共存

東海支部セミナー第4回 (参加無料)

豚コレラ(CSF):増え過ぎへの警鐘

2020年2月22日13:30~16:30

会場:名古屋東別院会館2F 210椿
アクセス:地下鉄名城線「東別院駅」下車、4番出口より正面信号直進200m

豚コレラ(CSF)は、2018年岐阜県、2019年愛知県で発病。瞬く間に隣接する地域の東海、中部、北陸、近畿、関東地方の飼育豚及び野生イノシシに伝染し、終息の見通しがつきません。莫大なお金をかけて、ワクチン散布、十数万頭の罹病豚の処分、イノシシコントロールなどが行われています。しかし、CSFはこれからも拡大する可能性が大きいのです。日本の養豚産業にとっては致命的です。

日本での最初の流行は1888年、北海道へ輸入された米国産豚が原因。これは東北地方と関東北部の野生イノシシ個体群に蔓延し、絶滅に追い込みました。その後、各地で流行を繰り返し、119年後の2007年、ようやく「豚コレラフリー宣言」も束の間、今回の再流行。増え続けるイノシシの過密を一因とする指摘もあります。ならば、この過密解消を、ジビエによる地域振興を狙う狩猟強化に期待できるのでしょうか。今でも減少高齢化に悩む、狩猟界はこの期待にこたえられるのでしょうか。そもそも豚コレラウイルスの進化生態とは。このウイルスはどこに潜んでいたのでしょうか。そして、何時、どこからやってきて、どうして牙をむくように変異したのでしょうか。その増殖環境はどのようなものなのでしょうか。その反対の致死環境とは。彼らに弱点はないのでしょうか。

欧州ではオオカミの役割を重視しています。オオカミの復活を考えなくてもよいのでしょうか。これだけでなく、さらに強力な伝染性、致死性を有するASF(アフリカ豚コレラ)が我が国への侵入を狙っています。我が国の養豚業と野生イノシシはどうなるのでしょうか。獣医、森林保護、狩猟などの専門家によるいろいろな角度からの情報を提供してもらい、参集者の皆様にも参加していただき意見交換するフォーラムを用意しました。

多くの方々にお集まりいただき、理解を深めたいと願っています。

【基調講演内容】

1)自然環境と豚コレラ (瀧川桂三、JWA東海支部長)
2)豚コレラの現場でオオカミを考える (村上誠治、土岐川庄内川源流の森委員会事務局長、恵那市猟友会副会長、イノシシワクチン投与・個体数調整事業に従事、JWA会員)
3)野生動物の感染病とオオカミ(吉浦信幸、獣医、信濃猟友会、日本クマネットワーク、JWA会員)
4)【総合討論】生態系・生物多様性保全と豚コレラ(CSF)など伝染病の流行を私たちはどう考えるのか(司会、丸山直樹、JWA会長、農学博士、東京農工大学名誉教授)

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